夫婦の性行為は義務って本当?法律上の定義やセックスレスと離婚の関係を分かりやすく解説!

SNSやネット上では「夫婦の性行為は義務なのか?」というテーマが大きな注目を集めているそうです。

夫婦間のセックスレスのリアルや、義務感によるすれ違いについて様々な意見があるみたいで、

「夫婦なんだから求められたら応じるべき?」

「それとも、お互いの同意やタイミングが何よりも優先されるべき?」

といった声が聞かれるようです。

今回の記事では、日頃はなかなか口に出して言えないデリケートな問題の夫婦の性行為について、義務というのは本当なのか?

法律上の定義やセックスレスと離婚の関係を分かりやすく解説していきたいと思います!

目次

夫婦の性行為は義務って本当?

結論から言うと、「結婚したら配偶者と性行為をしなければならない」という法律上の決まりはありません。

つまり、

「夫婦だから性行為に応じるのは義務」

と単純に考えるのは正しくないかもしれませんね。

もちろん、夫婦にとって性生活は大切なコミュニケーションの一つになることがあります。

しかし、人によって性欲の強さは違いますし、

  • 仕事で疲れている
  • 体調が悪い
  • 出産後で心や体に余裕がない
  • 育児や家事で疲れている
  • そもそも性行為をしたい気持ちになれない

など、さまざまな事情があることでしょう。

結婚しているからといって、相手が望んでいない性行為を強制していいわけではありませんからね。

現在の刑法では、婚姻関係があるかどうかにかかわらず、一定の条件を満たせば不同意性交等罪が成立する可能性があります。

不同意性交等罪とは、相手の同意がない、または同意の意思を示すことができない状況で性交や性交に類する行為(肛門性交や口腔性交など)を行った場合に成立する犯罪です。

引用:刑事事件弁護士

法務省も、不同意性交等罪について「婚姻関係の有無にかかわらず成立する」と説明しています。

つまり、

「夫婦なんだから断れない」

という考え方ではなく、お互いの意思を確認することが大切ということだと思います。

法律上の定義はあるの?

では、日本の法律では夫婦の関係についてどのように決められているのでしょうか?

民法第752条では、

「夫婦は同居し、互いに協力し扶助しなければならない」

引用:wikibooks

と定められています。

簡単に言えば、

「夫婦は一緒に生活し、お互いに助け合っていきましょう」

という意味ですね。

しかし、この条文の中には、

「夫婦は性行為をしなければならない」

「週に何回性行為をしなければならない」

といった決まりはありません。

ということは、法律上「夫婦には性行為をする義務がある」と直接定められているわけではないのです。

しかしながら、夫婦関係が完全に壊れてしまった場合には、性生活も離婚を判断する材料の一つになる可能性があると言われています。

ここが少し分かりにくいところですよね。

性行為そのものを強制できるわけではないですが、長期間にわたるセックスレスなどによって夫婦関係そのものが壊れてしまった場合には、離婚問題に発展することがある!

ということです。

「義務ではない」と「離婚とはまったく関係ない」は、同じ意味ではないということなんですね。

セックスレスと離婚の関係を分かりやすく解説!

画像はイメージです 出典:ベリーベスト法律事務所

それこそ夫婦の一方が長期間にわたって性行為を拒否した場合、離婚することはできるのでしょうか?

現在の民法第770条では、裁判によって離婚が認められる理由として、

「その他婚姻を継続し難い重大な事由があるとき」

という項目があります。

難しい表現ですが、簡単に言えば、

「夫婦関係が修復できないほど壊れてしまっている」

という状態です。

セックスレスについても、その期間や理由、夫婦の話し合いの状況などによっては、夫婦関係が破綻しているかどうかを判断する材料になる可能性があるということです。

ただし、

「半年セックスレスだから離婚できる」

「性行為を1回断ったから離婚原因になる」

という単純な話ではないのです。

判断材料について

ではセックスレスが離婚と結び付けれる判断材料としては、

  • どれくらいの期間セックスレスが続いているのか
  • 性行為をしない理由は何なのか
  • 病気や出産などの事情はないか
  • 夫婦で話し合いをしてきたのか
  • 普段の夫婦関係はどうなのか
  • すでに別居しているのか

など、さまざまな事情を含めて判断されることになると思います。

つまり、「性行為を断った=悪い」という話ではありません。

反対に、性行為を求めても何年も拒否され続け、話し合いにも応じてもらえず、それによって夫婦関係そのものが完全に壊れてしまった場合には、離婚の問題につながる可能性があります。

また、離婚問題とは別に忘れてはいけないのが「同意」でしょう。

法務省は、性的な行為を「嫌だ」と伝えたにもかかわらず、暴力や恐怖などによって拒否する意思を貫くことが難しいのに性行為をされた場合には、不同意性交等罪などが成立する可能性があると説明しています。

結婚していることは、性行為への同意を意味するわけではないという点は、とても重要だと思います。

世間の声

今回、「夫婦の性行為」という言葉が話題になったことで、世間でも色々な声が聞かれるようです。。

特に多くみられるのが、産後や子育て中のセックスレスについてです。

こんな風に聞かれるようですが、出産後は生活が大きく変わりますからね。

夜泣きへの対応や授乳、家事、仕事などが重なることで、心も体も疲れ切ってしまう人もいます。

そのような状況で性行為まで「夫婦の義務」と考えてしまうと、さらに大きな負担になってしまうという意見があるようですね。

性行為を求める側の悩み

その一方で、性行為を求める側にも悩みがあります。

「何度も断られると、自分自身を拒絶されたように感じる」

「したくない側の気持ちは分かるけれど、したい側はどうすればいいのか」

といった声もあります。

実際、最近の夫婦の性生活の中でも、「拒否される側もつらい」「したい側はどうすればいいのか」という意見が出ているようです。

どちらか一方だけが悪いと決めつけるのは難しい問題なのかもしれませんね。

大切なのは、

「夫婦なんだから当然」

「嫌ならずっと断ればいい」

と極端に考えるのではなく、なぜしたくないのか、なぜしたいのかを、お互いに話せる関係を作ることなのではないでしょうか?

家事や育児の負担が一方に偏っていたり、普段のコミュニケーションが減っていたりしませんか?

こういったことが、セックスレスにつながっているケースも考えられると言われています。

性行為だけを問題にするのではなく、夫婦関係全体を見直すことも大切になるかもしれません。

まとめ

今回は、「夫婦の性行為は義務って本当?法律上の定義やセックスレスと離婚の関係」についてまとめました。

日本の法律には、「夫婦は性行為をしなければならない」というのはありません。

ですので、「結婚しているのだから性行為に応じるのは当然の義務」と考えるのは適切ではないと思いますし、夫婦であっても性行為には相手の意思を尊重することが重要でしょう。

それでも夫婦の性生活は、他人にはなかなか相談しづらいデリケートな問題ですよね。

だからこそ、「夫婦なら普通はこうするもの」と決めつけるのではなく、それぞれの夫婦がお互いの気持ちや体調、生活環境について話し合うことが大切なのかもしれません。

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